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 大阪府北部を震源とする最大震度6弱の地震が18日午前7時58分ごろに起きてから25日で1週間になる。今回の地震(マグニチュード〈M〉6・1)では、強い揺れを観測したものの、全壊家屋の報告は少ない。阪神大震災(M7・3)や熊本地震(M7・3)に比べて地震の規模が小さかったことに加え、家屋にダメージを与える周期1~2秒の揺れも弱かったためとみられる。一方、ブロック塀や家具が倒れやすい0・5秒以下の短い周期の揺れは強かったと専門家は指摘している。

 地震による揺れにはカタカタした短周期の揺れや、ゆったりした長周期の揺れが複雑に混ざっている。地下の断層のずれ方や地盤の状態によって、短周期の揺れが強く出たり、長周期の揺れが強く出たりする。構造物にはそれぞれ揺れやすい周期があり、地面の揺れと一致すると共振して大きく揺れる。小さいものは短い周期で揺れやすい。

 筑波大の境有紀教授(地震防災工学)が今回高槻市で観測された波を解析したところ、阪神大震災で目立った周期1~2秒の揺れは弱く、0・5秒以下の短周期の揺れが強かった。こうした短周期の揺れがブロック塀の倒壊や家具の転倒、屋根瓦の破損などに影響したとみられる。

 同じ震度6弱の地震でも、周期1~2秒の揺れが強ければ、木造や中低層の建物の被害は大きくなる。このため境さんは「今回、壊れなかったからといって、耐震性が低い建物が震度6弱に耐えられると思わないほうがいい」と指摘する。

 京都大防災研究所の山田真澄助教(地震工学)は、茨木市で寺の門や灯籠(とうろう)、墓石の倒壊を確認したが、「古いものや重心が偏った形のものが倒れたようだ」と指摘する。ブロック塀も頑丈なものは壊れなかった。

 山田さんによると、一般に地震の規模が大きいほど周期が長い地震波が出る。M7程度だと周期1~2秒の揺れ、今回の地震規模では短い周期の揺れが出やすいという。

 短周期の揺れが大きいと、加速度の数値も大きくなりやすい。阪神大震災では、891ガル(ガルは揺れの勢いを示す加速度の単位)が観測された。今回の地震は阪神大震災に比べて規模は小さいが、高槻市では806ガルの非常に強い揺れを記録した。(鈴木智之、瀬川茂子