拡大する写真・図版 前半、ゴール前でコスタリカのアコスタ②にマークされるネイマール⑩=関田航撮影

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(22日、ブラジル2―0コスタリカ サッカー・ワールドカップ)

 試合が終わると、ネイマールはピッチ上で泣き始めた。試合後、自身のインスタグラムにこう書き込んだ。「この涙は、喜び、克服、勝利への意志だ」。後半52分に今大会初得点を決めたうれしさであり、ようやく期待に応えた安堵(あんど)からだった。

 2月に痛めた右足の状態は、「全快までまだ時間がかかる」(チチ監督)というが、ブラジルの不調はネイマールの責任とされてしまう。2試合目で得点でき、初勝利に貢献できた。思いはひとしおだったろう。

 2試合連続得点で最優秀選手に選ばれたMFコウチーニョは、こう話した。

 「代表でプレーすることの責任の重さを十分に認識している」

 国民は、常にワールドカップ(W杯)優勝を期待する。初戦スイス戦は同点に追いつかれて引き分けた。第2戦もコスタリカの組織的な守備に苦しんだ。「前半は神経質なプレーだったが、後半は美しいプレーをした」とチチ監督は振り返るが、得点を奪えたのは、後半の追加時間だった。

 コスタリカGKナバスの好守を考えれば、引き分けになってもおかしくなかった。「監督は常に『最後まで精神的に強くあれ』と選手たちに言っている。ブラジルは我慢強さを見せられたと思う」とコウチーニョ。我慢強く戦わないと勝てないのが、今大会の王国ブラジルの現状であり、W杯の難しさなのだ。

 勝利は最良の薬。この辛勝は、ブラジルを解き放つ勝利となるか。(河野正樹