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 地域医療を支える公立病院が、愛知県内で減っている。経営難や医師不足の問題が背景にあり、各地の自治体は統合や民間譲渡などで存続を図ろうとしている。

 西尾市は今年1月、碧南市に市民病院の統合を持ちかけた。

 両市民病院とも15年以上赤字が続くが、その性質は異なる。2016年度決算によると、短期的な支払い能力を示す「当座比率」(1年以内に返済しなければいけない負債に対する現金預金の割合)は碧南の125・4%に対し、西尾は20・8%。100%以上が望ましいとされ、西尾市の方が厳しい。「財政的に困り始めている。早く手を打ちたいのだろうと感じた」と碧南市の禰宜田政信市長は話す。

 だが碧南市も単独で市民病院を存続させるのは容易ではない。医師不足が深刻で、3月下旬から消化器内科の診療を制限し、4月には小児外科を診療科目から外した。市の調査でも、現場の医師の悲痛な声が相次いだ。「当直医が少なく、50歳を過ぎても当直をしている」「若い人は辞めていく。今後の医療をどうするか」

 碧南市側は「碧南市内への新病院設置を前提とするなら、統合協議に応じる」と条件を付けている。医師を確保できるなどの利点は認めながら統合に慎重なのは、人口が約2・4倍の西尾市に新病院を「奪われる」ことを心配しているからだ。両市の間には矢作川があり、災害時に渡れなくなる懸念もある。

 県がんセンター愛知病院(岡崎市)は来年4月、岡崎市に経営移管され、岡崎市民病院と機能を再編することになった。両病院とも赤字が続いてきたため、市は統合による経営効率化を見込む。だが市の担当者が気をもむのが、20年4月に市南部に開業する藤田保健衛生大学の新病院の影響だ。診療科は22科、一般病床400床の予定で、「患者を奪われかねず、さらなる経営悪化につながる恐れがある」と心配する。

 病院統合の先進事例とされるの…

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