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 全九州高校体育大会のバスケットボール男子準決勝で延岡学園(宮崎)1年の留学生(15)が審判を殴った問題で、同校は23日、この留学生を6月末までに帰国させると発表した。本人や保護者の意向を尊重した。自主退学にするという。また、監督を解任し、対外試合を3カ月間自粛する。出場権を得ていた8月の高校総体は辞退する。

 留学生はアフリカのコンゴ民主共和国から2月に来日したが、5月末からホームシック気味だった。今月17日に問題を起こした後も「帰国したい」との意向は変わらなかったという。

 留学生は試合後、監督に抱き付き、号泣しながら何度も「スイマセン、スイマセン」と謝ったという。審判を殴ったニュースがネットやテレビ、新聞で流れると、試合翌日から連日、人種差別表現を含む留学生への誹謗(ひぼう)中傷や暴力行使を示唆する電話やメールが学校に深夜まで相次いだという。佐藤則夫校長は「不測の事態もあり得るので、本人をできるだけ早く帰国させたい」と述べた。

 留学生の母国語は仏語だが、学校には仏語を話せる教職員が不在。学校は「コミュニケーション不足」が最大の原因と見て、今後は留学生の母国語が話せる非常勤教職員を雇うことなどを検討中という。佐藤校長は「それができなければ今後、留学生の受け入れはできない」と話した。(吉田耕一)