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 「しつけ」に名を借りた保護者の暴力が後を絶ちません。「ゆるして」と懇願するノートを残した女児が亡くなった東京都目黒区の事件など、子どもが命を落とす例もあります。なぜ、時に「しつけ」が暴力や虐待と結びつくのか、社会に許容する土壌があるのではないか、識者に聞きました。(田中聡子、足立朋子)

森郁子さん(セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン)

 どんな理由があっても、子どもをたたいたり、怒鳴ったりしてはいけないという考え方は、知られるようになってきました。それでも、虐待などの事件が起こるたびに「しつけのためにやった」という言葉を耳にします。養育者が力でコントロールしようとすると、子どもは恐怖で言動を止めはしますが、学んではいません。そのうち、子どもは怒られることへの耐性もできてくるので、養育者の暴力はエスカレートするとの報告もあります。

 「だったら、どうしたらいいのか」を一緒に考えるため、その子らしさを尊重した子育てをする「ポジティブ・ディシプリン」という考え方を提案しています。目の前のことに振り回されるのではなく、どんな大人になって欲しいかを確認し、子どもが安心できる温かさと学びに必要な情報を伝えながら、日々の課題を解決するための考え方です。

 例えば「何回言えば分かるの!」と言ったところで、子どもには情報が何もありません。「また怒られるかもしれない」という萎縮した状態より、人はリラックスした時の方がよく学びます。なぜ子どもがこうするのかを子どもの年齢に応じて考え、具体的に示した方が学習として効率的で、子どもとの信頼関係も生まれます。もちろん簡単ではありませんが、実践できれば、暴力にはつながりません。

 国連の「子どもの権利委員会」は物理的に手を出すことだけでなく、暴言や脅しなど子どもの人格を傷つける言動も暴力として定義しています。1979年に子どもへの体罰などを法で禁止したスウェーデンでは体罰容認論者や体罰を使う養育者が減りました。法制化は日本でも必要です。親を罰するためではありません。「どんな理由であっても暴力はいけない」という社会規範を作る一助となるはずです。

■池田清貴さん(弁…

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