[PR]

 シンガポール政府は、12日にあった米朝首脳会談のために支出した費用が、1630万シンガポールドル(約13億1千万円)だったと発表した。経済効果があったと政府は強調するが、国内では、「無駄遣いだ」との批判も出ている。

 主に警備費用に充てられた。リー・シェンロン首相は「歴史的な会談の場に選ばれ、宣伝効果がある」としている。メディア情報分析会社「メルトウォーター社」は、世界中のメディアで紹介されたことで、7億6700万シンガポールドル(約615億円)の広告効果があったと試算する。会談に関連したホテルや名所の知名度が上がった効果を、独自に試算した額だという。

 一方、北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長らが、高級ホテル「セントレジス」に宿泊した際の費用など、政府が他国の会談のために多額の支出をしたことに不満が出ている。

 さらに、ビビアン・バラクリシュナン外相らが、国際社会から独裁者と批判される正恩氏と、自撮り(セルフィー)して写真をツイッターなどに投稿したことについて、「軽々しい」と非難する声もある。

 リー首相は会談前、2千万シンガポールドル(約16億円)を支出する見通しだとしていた。実際はそれより少なく、広告効果があったとの試算も出されたが、外交関係者は「国民は目先の負担に目がいきがち。支出額は発表するべきでなかった」と話した。(マニラ=守真弓)

こんなニュースも