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遠藤乾=国際

△田中明彦・宮本雄二・李鍾元の座談会「連動する東アジアのサミット外交」(外交49号)

 初の米朝会談をはじめ首脳外交が活発となって、激変しゆく東アジア地域情勢に関する鼎談(ていだん)。その中で田中が、「完全な、検証可能な、かつ不可逆的な廃棄(CVID)」という多くの安全保障専門家がそうあるべきだと前提する北朝鮮の核廃棄のあり方について、実効的な査察は困難であり、またすでに実験しデータがある以上、核兵器システムの再構築は可能だとして、疑問を投げかけているのが目を引く。また、米朝交渉の破綻(はたん)と成功の双方に備え、とりわけ後者のシナリオへの想像力が不足していると指摘する。

△クリストファー・ウォーカー「民主主義国家に挑戦するシャープパワーという毒牙(どくが)」(中央公論7月号)

 2017年12月に全米民主主義基金会が発表した報告書で打ち出されたシャープパワーという概念について、執筆者本人が紹介している。それは、むき出しの強制力としてのハードパワーでもなく、魅力により惹(ひ)きつけるソフトパワーでもなく、民主的指導者や制度の信用を失わせ、そのことで自国を相対的にアピールする権威主義体制(具体的には、ロシアや中国を念頭)の浸透力を指す。これを掲載した今月の中央公論は、シャープパワー特集を組み、ロシアのハイブリッド戦争法や中国の孔子学院を中心とするパブリック・ディプロマシーの実態をつづっている。

△ニコラス・シャクソン「グローバル金融を蝕(むしば)むタックスヘイブン 犯罪と格差の象徴を粉砕するには」(フォーリン・アフェアーズ・リポート6月号)

 グローバルタックスの活動家による論考。税を回避し、法の支配を弱め、格差を拡大するタックスヘイブンは世界経済の中枢に位置しているという。世界最大の利権構造に切り込む困難は、犯罪と格差への民衆の怒りに基づく政治的意思によって克服されるほかないとする一方、その規制を前に進めるため、税逃れに関与した民間企業・団体が取引できなくする制裁の導入を具体的に提案している。

木村草太=憲法・社会

△特集「乳幼児揺さぶられ症候群(SBS)事件を争う弁護活動」(季刊刑事弁護2018年夏号)

 子どもの虐待事例の一つとされる「乳幼児揺さぶられ症候群」の判断基準(3兆候)について、海外では批判が起きており、日本での議論が必要であることを示す特集。過失で乳幼児に怪我(けが)をさせた事案で、虐待を疑われ起訴されるなどの事例も生じている。虐待認定の困難さを理解し、今後の施策を検討する上でも重要な問題提起と思われる。

△中島隆信「日本の『障害者雇用…

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