[PR]

 犬の殺処分ゼロを目指し保護犬を引き取っている広島県神石(じんせき)高原町の認定NPO法人「ピースウィンズ・ジャパン」(PWJ)が一部の犬に狂犬病の予防注射をしていなかった疑いがあるとして、広島県警が家宅捜索したことが、捜査関係者らへの取材でわかった。

 関係者によると、県警は狂犬病予防法違反容疑で21日、同町の事務所など関係先を捜索し資料を押収。PWJ幹部らから任意で事情を聴いているという。

 PWJは1999年にNPO法人の認可を受け、難民支援のほか、国内の被災地に災害救助犬を派遣するなどしてきた。2016年度から広島県内で殺処分対象の犬の全頭引き取りを開始。昨年度には運営費などとして、ふるさと納税を通じて約5億4千万円の寄付金を全国から集めた。

 PWJと県によると、引き取る頭数が想定を上回って獣医師の手が回らない状況となり、昨年12月に「狂犬病の予防注射が追いついていない」と県へ相談。今年度から一部の保護犬を他団体に引き取ってもらって負担を軽減できたことから、現在保護している犬はすべて予防注射を接種済みという。

 PWJは25日、ホームページで県警の捜査や一連の経緯を説明し謝罪。「当局の事実確認に全面的に協力する」としている。(橋本拓樹、東郷隆)