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 プロ棋士の対局や将棋道場などの普及活動の拠点になる将棋会館。対局ができる会館は日本将棋連盟の本部がある東京と大阪にはあるが、名古屋にはない。愛知県瀬戸市在住の藤井聡太七段(15)の活躍で、名古屋にも将棋会館を望む声がにわかに高まってきた。だが、実現は簡単ではなさそうだ。

 「藤井七段が高校を卒業して、東京へ行ってまうといかんでしょ。名古屋城の見えるところに、ものすごくええところで対局できんか。いま、ちょっと考えとりますから」

 名古屋市で指された名人戦第5局の前夜祭があった5月28日。河村たかし市長は乾杯の音頭の壇上で、独自の「名古屋将棋会館」構想をぶった。

 2週間後、名古屋市内で開かれた藤井七段の昇級・昇段を祝う会のあいさつでも河村氏は「本当は(連盟の)名古屋本部をつくるといいわな。ただ、運営の金が大変らしいんだわ」と語った。会場には連盟の佐藤康光会長(48)も同席していた。

 大村秀章・愛知県知事も定例記者会見で「名古屋にも将棋会館をつくりたい」などと言及している。

 愛知県に将棋会館を望む声は、藤井七段のプロ入り以前からあり、地元の将棋関係者の悲願だった。中心になって活動したのが、30年前に47歳で急逝した名古屋出身の板谷進九段だ。

 板谷九段の弟子で、藤井七段の師匠の杉本昌隆七段(49)は「将棋会館は師匠の夢だった。行政が応援してくれるのは大変ありがたい。この機運を逃したら、実現は遠のく」と話す。

 ただ、東海3県在住の棋士は現在、愛知県の杉本七段と藤井七段のほかに、三重県の澤田真吾六段(26)の3人だけ。棋士のほとんどは、対局の拠点になる関東か関西に住んでいる。「東京や大阪のように対局するには、少なくとも10人以上の棋士が必要。この地域に棋士が増えないと難しい」(杉本七段)という。

 まずは、将棋道場やグッズ販売などに限定するのが現実的とみる。杉本七段は「東海地方は全国でも普及に熱心な地域だが、棋士が出入りする将棋会館ができれば、さらに普及の面で効果が大きい」と期待する。

 一方で、会館の建設や運営には多額の資金も必要になる。東京や大阪の会館建設には、民間などから多額の寄付が寄せられた。名古屋でも企業などのスポンサー探しが求められそうだ。

■東京・大阪の老朽化対策…

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