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 難病患者などに使われる三つの免疫抑制剤について、厚生労働省の専門家会議は26日、妊婦への使用を認めることを決めた。使用を避ける「禁忌」の対象から外す。薬の添付文書を改訂するよう、厚労省は今後、製薬会社に通知する。

 使えるようになるのは「タクロリムス」「シクロスポリン」「アザチオプリン」。免疫に異常が生じて自身の体を攻撃する膠原(こうげん)病などの重い自己免疫疾患や、臓器移植後の患者向けの薬。妊婦には禁忌とされてきたため、妊娠を諦めたり中絶したりするほか、妊娠後に薬をやめて症状が悪化した事例もあったという。

 妊婦らが使う薬の相談にのる「妊娠と薬情報センター」が海外事例などを調査すると、赤ちゃんが奇形になる割合が上がるなどの影響は確認されなかった。厚労省は、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合は使って良いとの趣旨の注意喚起を、添付文書に記載させる方針だ。

 厚労省によると、発売当初の薬の禁忌は、動物実験の結果で決める。特に妊婦は安全性の観点から多くの薬が禁忌とされているという。今後、厚労省は妊婦に使える薬を増やす方針という。妊娠と薬情報センターの村島温子センター長は「治療の可能性を広げ、妊娠をあきらめる患者をなくしていきたい」と話した。

 

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http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/(黒田壮吉)