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 「バナナ姫ルナ」に扮したコスプレ姿で、北九州市の観光PRに努めてきた同市職員の井上純子さん(31)が28日、ほかの自治体の職員向けに講演をした。自作の衣装をいかした広報のコツを披露した。

 全国の自治体に無料の情報誌「ジチタイワークス」を届けているホープ社(福岡市)が、今月発行した創刊第2号でバナナ姫を特集した縁で実現した。定員を超える25自治体39人が井上さんの話に耳を傾けた。

 バナナ姫ルナは3月に引退した井上さん。この日は休暇を取り、普段着で登場した。バナナ姫については、バナナのたたき売りで知られる門司港のイベントPRに趣味のコスプレをいかすことを提案し、2016年に自作の衣装のキャラクターが誕生した経緯を説明。「ここまで話題になるとは当初思っていなかった」と明かした。

 度々全国区のニュースに取り上げられ、「バナナ姫そのものが注目され、観光PRになっているか悩んだこともあった」という。10年超の市役所勤務でここまで人前に出たことや、応援された経験は初めてだったと振り返り、「予算はほとんどかけていないが、一方的なPRではなく常に相手の目線に立って頑張ったのがよかったのかもしれない」と話した。

 引退を公表した時に、井上さんが「3児のママ」であることが話題となったが、所属する観光課内で「隠しネタとしてどうか」と以前から話し、タイミングを図っていたことも明らかにした。

 井上さんは現在は観光課から異動し、バナナ姫の活動はしていないが、引退前に立ち上げたフェイスブックで市のPRなどを個人的に続けているという。

 会場からは「一番協力してくれた上司は」「正体がばれて弊害はなかったか」「マスコミにPRする時に気をつけたことは」などの質問が上がった。

 参加した福岡県朝倉市観光課の中山真里さん(25)は「頻繁に活動していなくても、効果的なPRになっていて驚いた」。講演を終えた井上さんは「私の変わった経験が他の自治体の方の参考になれば」と話していた。(宮野拓也)