【動画】国に損害賠償を求め、熊本地裁に提訴した渡辺数美さん=田中久稔撮影
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 旧優生保護法に基づき強いられた不妊手術(優生手術)をめぐり28日、熊本県の渡辺数美さん(73)が国に損害賠償を求めて熊本地裁に提訴した。渡辺さんは提訴直前まで、仮名で取材に応じてきた。「悔しい思いをしてきた人は、泣き寝入りをしないでほしい」。そんな思いで名乗り出た。

 弁護団は、いわれのない偏見や差別の対象となる可能性などを考え、渡辺さんを「木下四郎」という仮名男性として取材に応じてきた。それが、この日午前、熊本地裁にやってきた渡辺さんは、実名と顔を公にする考えを明らかにし、弁護団を驚かせた。朝、家を出る時に決めた。

 地裁の前で集会に臨んだ渡辺さんは、心境を語った。「なんとか国に一矢報いたい。残りの人生もそんなにない」。弁護士に脇を支えられながら、地裁の建物に入った。

 1996年の法改正で優生手術に関する条項が削除され、手術を受けた人々への補償・救済に関する勧告や意見書が国連の関係機関などから出た後も、国は補償や救済をしてこなかった。渡辺さんは今年1月以降、宮城県などで起こされた旧優生保護法をめぐる訴訟をニュースで知り、初めて弁護団に連絡を取った。

 提訴後の記者会見で、渡辺さんはこれまでの国の対応について、「黙っていて、(自分たちが)死ぬのを待っているように受け取れる」と憤った。手術を受けさせたことへの謝罪と後悔を口にしていた母は亡くなったが、きょうだいは訴訟を応援してくれるという。

 訴訟では、手術を受けた事実の…

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