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 国民年金の2017年度の納付率は66・3%で、前年度より1・3ポイント上昇した。厚生労働省が29日発表した。過去最低の58・6%だった11年度以降、6年連続の上昇となった。また、納付期限を過ぎてから2年以内に後払いされた分も含めた15年度の最終納付率は73・1%。統計がある02年度からの間で最高だった。

 納付率は自営業や無職の人ら、国民年金の加入者が保険料を納めるべき月数に対し、実際に払われた月数の割合。ただ、低所得者や学生が支払いを免除・猶予された分は除いている。

 免除や猶予の人を除いた17年度末時点の納付対象者は、前年度比6・1%減の931万人。企業が人材確保に動いたことや短時間労働者への適用拡大などで、一定数が国民年金から厚生年金に移った影響があるという。

 日本年金機構は17年度、強制徴収の対象者をそれまでの「年間所得350万円以上」から「300万円以上」に拡大した。督促状を延べ6万6270人に送り、それでも納めない1万4344人については銀行口座などの財産を差し押さえたという。前年度の督促状送付は延べ5万423人、差し押さえは1万3962人だった。

 厚労省の担当者は納付率の上昇について「強制徴収や納付方法の多様化などの効果が出ていると思うが、啓発も含めてさらに収納対策を進めたい」と話す。(佐藤啓介)