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 来日中のマティス米国防長官は29日午前、小野寺五典防衛相と防衛省で会談した。北朝鮮の大量破壊兵器と弾道ミサイルの「完全かつ検証可能で不可逆的な廃棄」を実現するため、日米が国際社会と連携して取り組むことで一致した。

 マティス氏の来日はトランプ政権発足直後の昨年2月以来2回目で、前日の韓国訪問に続くものだ。トランプ米大統領が米朝首脳会談で突如発表した米韓合同軍事演習の中止による日韓両国の動揺をしずめ、安心感を与える狙いがある。

 マティス氏は会談後の共同記者会見で、合同軍事演習中止の理由について「我々の外交官が力強い交渉をするためだ」と説明。そのうえで、「我々は強力な防衛体制を維持する」と強調した。小野寺氏は演習中止について「外交を後押しする意味で米韓それぞれが選択した」と理解を示した。米韓、日米韓の演習が「地域の安定に重要だ」との認識で一致した。

 両氏は会談で、北朝鮮籍の船舶に洋上で荷物を積み替える「瀬取り」の監視に連携して取り組むことを確認。日米共同訓練を強化する方針でも一致した。

 今月11日に米軍のF15戦闘機が洋上に墜落した事故を受け、小野寺氏は改めて再発防止を要請。また日米両政府間で取引される有償軍事援助(FMS)による防衛装備品の購入について、米側に十分な情報開示と透明性の確保を求めた。

 マティス氏は首相官邸に安倍晋三首相を訪ね、面会した。安倍首相は「日米同盟は日本の平和と安全はもとより、地域の平和と安定、そして繁栄の柱であり要であり、そして礎だ。この1年の間に今までにないほど強固なものとなっている」と述べた。(藤原慎一、古城博隆、園田耕司)