[PR]

 九州北部では28日夜から29日午前にかけて激しい雨が降った。朝鮮半島南部に停滞する梅雨前線と、南から湿った空気が流れ込んだ影響。

 福岡管区気象台によると、福岡県川崎町付近では気象レーダーと雨量計の解析で、29日午前7時までの1時間に約110ミリの大雨が降り、気象台は数年に1度の雨が降ったことを示す「記録的短時間大雨情報」を発表した。県内の発表は、昨年7月の九州北部豪雨以来。

 長崎県南島原市でも午前10時までの1時間に、約110ミリが降った記録的短時間大雨情報が出た。

 福岡県行橋市では午前7時40分までの3時間雨量が107ミリとなり、1976年からの観測史上1位の値を更新した。

 自治体の避難勧告などの目安となる土砂災害警戒情報が福岡、佐賀、長崎、熊本各県で出ている。

 気象台によると、梅雨前線の活動に伴う九州北部の大雨は29日夕方ごろまで続く見通し。

 交通機関にも影響が広がっている。

 JR九州によると、鹿児島線の基山(佐賀県)―久留米(福岡県)間、日田彦山線の城野(北九州市)―香春(かわら、福岡県香春町)で雨量計が規制値を超え、それぞれ午前5時半前から運転を見合わせたが、午前10時過ぎ以降、順次運転を再開した。日豊線、長崎線、福北ゆたか線、原田線、後藤寺線では、福岡、佐賀両県内の各地で徐行運転した。一方、佐賀県内の筑肥線や唐津線、長崎県内の佐世保線、大村線の一部区間では、午前11時過ぎから運転を見合わせた。

 西日本鉄道によると、午前7時半ごろ、天神大牟田線の端間(はたま)―味坂(あじさか)間で線路下の土砂が幅約13メートルにわたって崩れているのが見つかり、小郡―久留米間の上下線で運転を見合わせている。復旧は正午ごろになる見込みという。

九州豪雨の被災地域に避難勧告

 昨年7月の九州北部豪雨で大きな被害が出た地域でも大雨が降り、29日に避難勧告が相次いで出された。

 福岡県朝倉市は29日午前7時12分、杷木地域(杷木、松末、久喜宮、志波地区)などの計8地区に避難勧告を、その他の地区には避難準備・高齢者等避難開始を発令した。市によると、対象は市全体の2万1266世帯・5万3745人。避難所も3カ所に開設された。

 隣接する同県東峰村も午前7時40分、村内全域に避難勧告を出した。対象は871世帯・2153人。避難所も4カ所に開設した。

 大分県日田市でも午前10時半、大鶴・小野地区の857世帯2205人に避難勧告を発令した。同市内ではすでに76人が自主避難している。(徳山徹)