[PR]

 小笠原諸島の父島(東京都小笠原村)で30日、米国施政権下からの返還50年を記念した式典や祝賀パレードが開かれた。式典で小池百合子都知事は、30年越しの課題の飛行場建設について「必要だ」としたうえで、「1千メートル以下の滑走路で運用可能な機材(小型機)について調査する」と語り、従来案より短い滑走路を検討する考えを示した。

 小笠原村の森下一男村長は式典で、返還50年について「激動と波乱の歴史を後世に伝え、国内外の多くの人が集う魅力ある村づくりに邁進(まいしん)する」と語った。

 続いて小池知事が、1988年に浮上し、何度も頓挫している飛行場計画について言及した。小笠原諸島には航空路線がなく、本土と結ぶ船便は原則6日に1度で片道24時間かかる。都は昨年7月、父島の洲崎(すさき)地区で、プロペラ機が離着陸できる1200メートルの滑走路を整備する案を示したが、滑走路の一部が海に突き出るうえ、峠を最大で高さ約80メートル削る必要がある。

 このため、都は環境への影響を抑えられるよう、新たに800メートルほどの滑走路で飛べるとされる機体や水上航空機の活用を候補とし、これらの開発支援も考えているという。ただ、800~1千メートルの滑走路でも一部が海に出るうえ、採算性が課題になる。小池知事は式典後、「年数を区切り、明確に具体案を出せるようにする」と語った。(西村奈緒美)