拡大する写真・図版 田中力(右)はIMGからユニホームを手渡され、「2番は憧れのNBA選手、カイリー・アービングのイメージが強いのでうれしい」=6月6日、横浜市磯子区

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 近年、野球やサッカーで海外で活躍する日本人選手は珍しくないが、バスケットボール界でも、修業の地を求める選手が続々と海を渡っている。米大卒の渡辺雄太(ゆうた、23)が米プロバスケットボール協会(NBA)と「ツーウェー契約」を結んだり、同じく米大所属の八村(はちむら)塁(20)が日本代表で活躍したりと存在感を示しており、新たな海外組の今後にも期待が募る。

「日本を強くする存在に」

 昨年10月に史上最年少の15歳5カ月で日本代表候補に選出された田中力(ちから、16、神奈川・坂本中卒)は今秋から、テニスの錦織圭も在籍した米フロリダ州のIMGアカデミーにバスケ留学する。NBAのドラフトにかかる選手も輩出している強豪チームで、8月中旬には入寮する予定だ。

 IMG側からのオファーで決まった進学に、田中は「まさか声がかかるとは思っていなくて、びっくり。バスケも勉強も頑張りたい」。187センチの身長で、ポジションは得点力が求められるスモールフォワード。NBAだけでなく東京五輪も目標にしており、「精いっぱい吸収して、実力でもメンタル面でも日本を強くする存在になりたい」と意気込む。

「米国だけじゃないぞ」

 米国ではない地で修業を積む選手もいる。バスケの世界ランキング2位のスペインでは、関西学院大学出身の木下勲(いさお)(24)が7月9日、同国2部リーグのTAUカステリョと契約を結んだ。木下は「2部と言ってもレベルは高い。そのなかで開幕スタメンをめざしていきたい」と話す。

 木下は身長175センチのポイントガード。2014年に米独立リーグ(ABA)のバーミンガム・ブリッツに入団した経験も持つ。ただ、個人主義のプレースタイルや練習環境が合わず、15年には単身スペインへ。5部チームと契約後、同国リーグ唯一の日本人として、3年ではい上がった。

 カステリョのルイス・ガルシア社長は「スペインのバスケは5対5を重視する組織的なスタイル。勲のスピードや判断力はうちで生きる」と評価する。木下は「このチームで1部をめざし、バスケは米国だけじゃないぞ、と日本に示したい」。NBAや日本代表入りの目標も、その先にあると見据えている。(松本麻美)