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 昨年の九州北部豪雨など、この14年間の水害による死者・行方不明者の約7割が、自治体のハザードマップなどで示す「洪水浸水想定区域」の外で被災していたことが静岡大学の分析で分かった。豪雨に備え、専門家は周囲の地形や雨量の情報などを自分で集める必要性を指摘。地域で助け合う試みも始まっている。

 静岡大の牛山素行教授(災害情報学)らは、2004~17年に国内の風水害で死亡・行方不明になった819人のうち、川の増水や洪水による死者・不明者で被災した場所が詳しくわかった116人について、国土交通省や都道府県の定めた洪水浸水想定区域との位置関係を調べた。

 その結果、66%が想定区域の「範囲外」で被災していた。「範囲内」は18%、「範囲の近く」が16%だった。山あいの中小河川が氾濫(はんらん)した昨年の九州北部豪雨の洪水では、14人のうち12人が範囲外だった。

 牛山さんによると、想定区域はおもに1、2級河川など、一定規模の河川の周りでは策定されているが、九州北部豪雨や、一昨年の台風10号による岩手県岩泉町での災害が発生したような山間部の中小河川は数が多く、策定が進んでいないのが実情だという。

 一方、地形の大まかな特徴をもとに国交省が公開している「地形分類図」上の分類で、被災した場所を同様に調べると、洪水の可能性が比較的高い「低地」での被害が85%を占め、「台地」は8%、「山地」が7%だった。

 牛山さんは「現在のハザードマップだけでは、水害を十分に予測できないことが知られていない可能性がある。地形分類図も補助的に使って危険性を検討すべきではないか」と話している。

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 〈洪水ハザードマップ〉 洪水による浸水が予想される「洪水浸水想定区域」や避難場所などを市町村が住民に知らせるために作った地図。水防法で作製の義務が定められているが、一定の規模以上の河川が対象で、中小河川では浸水想定区域が計算されず、ハザードマップ内で表示されていない場合がある。

 国土交通省の「ハザードマップポータルサイト(https://disaportal.gsi.go.jp/別ウインドウで開きます)」で各自治体のものをまとめて閲覧できる。

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