【動画】7月5日に15歳の誕生日を迎えるレッサーパンダの風太=山本裕之撮影
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 13年前、2本の後ろ脚ですっくと立つ愛らしい姿で人気者になったレッサーパンダ「風太(ふうた)」が、今月5日に15歳の誕生日を迎える。人間で言えば60~70歳。子どもや孫など6頭の家族に囲まれ、千葉市若葉区の市動物公園で元気に暮らしている。

 毎日午後1時半の「食事タイム」。飼育員の浜田昌平(まさひら)さん(56)がリンゴを差し出すと、風太は大好物に前脚を伸ばし、2本足でのっそりと立ち上がる。「立った!」「かわいい~」。獣舎前で歓声を上げる子どもたち。往年の美しい立ち姿ではないが、人気は健在だ。

 風太は2003年に静岡市の動物園で生まれた。翌年、繁殖のため千葉市動物公園へ。《立てるんです》。そんな見出しとともに2本足での立ち姿が朝日新聞に載ったのは05年5月。一気に火がついた風太の人気を追い風に、入園者数は04年度の約66万人から05年度は約80万人、06年度は約88万人に急伸。風太の写真集が出版され、缶コーヒーのCMにも出演した。

 好奇心の強い性格と、ちょっぴり短いしっぽ。美しく立つ理由を市動物公園はそう説明する。風太は生後まもなく、母親にしっぽをかみちぎられた。「過ってかまれたが、おかげでしっぽが邪魔にならず美しく背骨を反らすことができた」と担当者は話す。

 生まれる直前に死んだ父親「風々(ふうふう)」から一字をもらい、「太く長く生きてほしい」と名付けられた風太。妻チィチィとの間に5男3女を育て、孫、ひ孫、やしゃごまでファミリーは40頭以上に。家族は繁殖のため全国各地の動物園などにも移され、四男コウタは南米チリに渡った。チィチィは3年前に死んだ。

 主にヒマラヤの山岳地帯に生息するレッサーパンダは暑さが苦手。高齢の風太も、日中はスポットクーラーが備えられた小屋の中で寝そべっていることが多いという。「振る舞いは年相応じゃないでしょうか」と浜田さん。「最近は少し食が細り、寝る時間も増えましたが、基本的には獣医師いらず。長生きしてほしいですね」

 誕生日の5日は獣舎前で記念イベントがあり、飾りつけたリンゴが風太にプレゼントされる。8日にも記念式典があり、お祝いのケーキが贈られるほか、地元の幼稚園児が「レッサーパンダ体操」を披露する。問い合わせは千葉市動物公園(043・252・7566)へ。(熊井洋美)