[PR]

 旧優生保護法(1948~96年)によって不妊手術を強制された障害者らが、国に損害賠償を求め、相次いで提訴した。訴訟で国は争う姿勢を示しているが、超党派の議員連盟や与党のワーキングチームは、来年の通常国会で議員立法による救済法案の提出をめざしている。ようやく明らかになりつつある実態に、どう向き合うべきか。

謝罪・賠償求め、原告7万人に

 「ここまでの道のりを考えると、とても苦しく長かった」。仙台地裁で6月13日に開かれた強制不妊手術の国賠訴訟で、原告の70代女性が訴えた。女性が手術を受けたのは昭和30年代。16歳のときに何も知らないまま不妊手術を受けさせられ、術後、ひどい生理痛に苦しんだ。結婚したが、子どもを産めないことがもとで離婚した。

 1996年に差別だったとして国は法を改正。市民団体「優生手術に対する謝罪を求める会」は翌年、被害を掘り起こすためホットラインを設けた。その初回に相談を寄せたのが、この女性だった。以来20年余り、謝罪を求めてきた。

 「求める会」と厚生省(当時)との交渉や国会議員への働きかけに足を運び、集会で体験を語った。「求める会」は、女性団体や障害者団体とともに国際機関にも働きかけた。女性は、県などに強制不妊手術の公文書などの情報開示を求めたが、「記録はない」とされた。「生きているうちに謝罪と補償を」と2015年、日弁連へ人権救済を申し立てた。女性は集会などで「被害者は名乗り出てほしい」と呼びかけた。

 17年、日弁連は国に不妊手術や中絶の被害者への補償を求める意見書を発表。その報道を見て名乗り出た別の被害者は、強制不妊手術を受けたことを示す公文書が見つかり、これをもとに今年1月、全国で初めて提訴した。救済を求める世論が高まる中、70代女性も手術を受けたことを宮城県知事が認め、提訴が実現した。全国で立ち上がる被害者が相次ぎ、6月28日までに原告は7人になった。

福祉の名の下に推進

 戦後、強制不妊手術を認める優…

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

980円で月300本まで有料記事を読めるお得なシンプルコースのお申し込みはこちら