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 トランプ米政権が、知的財産の侵害を理由にした中国への高関税措置の第1弾を6日に発動する。中国は同日、同規模の報復関税措置に踏み切る構えで、通商摩擦は新たな段階に入る。両国は第2弾の制裁・報復も繰り出す方針。報復合戦はさらに激化する恐れもあり、世界経済への打撃になりかねない。

 「貿易戦争を始めるのは我々ではない。これまで米国が負けていた戦いを終わりにするだけだ」。トランプ大統領は6月27日、ノースダコタ州での演説でそう強調した。

 米政権は知財の侵害などを理由に、中国からの輸入品計約500億ドル(約5・5兆円)分に25%の関税を上乗せすると6月15日に決定。このうち340億ドル分(約3・8兆円)への関税を7月6日に発動する。中国からの輸入額の1割弱に相当し、対象はハイテク製品や電子部品など818品目。15年に習近平(シーチンピン)国家主席の肝いりで策定した産業政策「中国製造2025」を狙い撃ちしたものだ。

 米国は、残る160億ドル分の輸入品についても追加関税をかける構えだ。発動時期は未定だが、踏み切った場合、中国側も同規模の報復措置をとる見通しだ。

 中国側の報復の動きに対しては、米側はさらに2千億ドル分の輸入品へ10%の関税上乗せも検討。これに対する中国の報復があればさらに2千億ドル分の関税措置をとるとも警告する。合計すると4500億ドル分に上り、昨年に中国から輸入した5千億ドル余りの輸入品のほとんどに高関税をかける計算だ。

 米政権は関税以外でも中国を追い込む。1975年に設立された「対米外国投資委員会」(CFIUS)の審査権限を強め、中国企業による米ハイテク企業の買収を規制して、技術流出の防止策を強化。商務省に米側からの高度技術の輸出規制も検討させるなど、矢継ぎ早に圧力をかけている。

 強硬姿勢の背景には、米政権の切迫した対中認識がある。

 中国企業が不正に得た知財をも…

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