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 北海道内は2日から3日にかけ、前線の停滞に伴って日本海側北部を中心に大雨に見舞われた。北海道留萌市は3日朝、留萌川の水位上昇を受けて146世帯289人に避難指示を、同市と旭川市、深川市、沼田町、妹背牛町、東川町の6市町が944世帯2234人に避難勧告を出した。

 国土交通省札幌開発建設部は3日午前8時10分、深川市と沼田町の雨竜川で、同11時半には旭川市の石狩川で氾濫(はんらん)が起きたと発表、安全確保を呼びかけた。

 道によると、住宅の被害は3日午後5時現在、床上浸水が旭川市などで7件、床下浸水は20件。道警によると、土砂崩れとみられる被害は留萌市などで7件起き、旭川市内では車3台が水没する被害も出た。

 雨竜川の氾濫で、沼田町共成の農家沢田秀雄さん(81)の水田約0・8ヘクタールは完全に水につかった。通常は川の水位より2メートルくらい高いという。「この後、台風も来るので心配だ」。

 旭川市忠和4条付近の忠別川沿いの住宅街も冠水(かんすい)した。近くに住む男性は「水が家の中に入ってこないよう祈るだけだ」と話した。

 JR北海道によると、3日は札幌―旭川間の特急ライラックなど特急54本、富良野線や函館線などの快速・普通列車117本の計171本が運休した。

 道教育委員会によると、道内の公立小学校8校、高校4校、特別支援学校3校の計15校が臨時休校となったほか、高校2校が下校時間を繰り下げた。

 道は同日、災害対策連絡本部を立ち上げ、札幌管区気象台など関係機関の担当者を集めた対策会議で被害状況を確認した。

 札幌管区気象台によると、2日午前9時~3日午後4時の雨量は、留萌市大町146・5ミリ、旭川市宮前1条144・5ミリ、深川市131・5ミリ。気象台は、3日午後6時からの24時間雨量を日本海側南部と太平洋側西部で100ミリと予想し、「雨が弱まっている地域でも河川の増水は続く見込み。引き続き警戒してほしい」と呼びかけた。

天人峡温泉で観光客ら130人孤立

 道警と道に入った情報によると、東川町の「天人峡温泉」につながる道道が崩れ、宿泊客ら約130人が孤立状態になっている。現場は東川町と美瑛町の境界付近。片側1車線の道路の一部が損壊したため、通行止めにしたという。

 同温泉の近くには、落差270メートルを誇る羽衣の滝があり、2013年の災害で崩れた遊歩道が6月に復旧したばかり。旅館「しきしま荘」を経営する水野司さんは「いま宿泊しているお客さんの安全を一番に考えて対応したい」と話した。(本田大次郎、井上潜、磯部征紀)