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 金融庁は3日、「人生100年時代」とも言われる超高齢化社会で求められる金融サービスのあり方について中間報告をまとめた。長生きして貯蓄を取り崩しきってしまったり、逆に老後の不安から過度な節約をしたりといったリスクについて、法改正を含めてさらに対応を検討していく。

 金融庁によると、現在60歳の人の4分の1が95歳まで生きるとの試算もある一方で、高齢世帯の金融資産は長い間、横ばいの状態が続く。高齢化に資産の伸びが追いついていないとの懸念がある。

 金融庁は金融機関や学識経験者などへのヒアリングを重ねてきた。報告書は、定年延長で働く期間も延びることで現在よりも長期間をかけて資産を積み立てていくことや、退職後に資産を取り崩す段階でも運用を含めて減り方をゆっくりしたものにするよう提言。確定拠出年金(DC)の対象年齢や上限額の引き上げを検討するように促した。

 退職金を効率的に運用できていないことや、高齢者の資産状況に今までよりもばらつきが生じていくことも課題だ。こうした個人ごとの状況に合わせ、どの金融サービスがふさわしいか、より分かりやすくする必要性も指摘された。

 また、認知症患者の資産運用のあり方も議論となった。みずほ総合研究所の調査では、2035年には、有価証券全体のうち15%を認知症患者が保有する可能性もあるという。

 今後、認知能力に応じた投資家保護のあり方をまとめることや、成年後見人による資産管理について、今よりも柔軟な運用を認めるといったことが検討課題にあがった。(柴田秀並)