リオ落選・骨折…雪辱期す松井千士 ラグビー7人制W杯

能田英二
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 米・サンフランシスコで20日に開幕するラグビー7人制ワールドカップ(W杯)で、日本代表候補の松井千士(ちひと、23)=サントリー=が負傷を乗り越え、リオデジャネイロ五輪落選の雪辱を期している。

 1日に東京・秩父宮ラグビー場で開かれたジャパンセブンズは、W杯の登録メンバー13人を選ぶ最後の大会だった。松井は日本代表候補の一員で出場し、決勝を含む3試合すべてでトライを決めた。「スピードは8~9割は戻った」。決定力のアピールに成功した。

 大けがから6月に復帰したばかりだ。昨年10月のトップリーグ、パナソニック戦で左足の指4本を脱臼骨折した。毎年のように優勝タイトルを争う宿敵から2トライを奪った後、背後からタックルを浴びて負傷し、長期のブランクを強いられた。

 歩けるようになったのが今年1月から。6月に代表候補チームに合流してからもリハビリとケアは欠かせない。50メートル5秒台とされる快足だが、患部を3カ月も固定していた影響で指の関節の可動域が狭くなった。「つま先立ちすると痛むし、左右で差がある」。負担を減らそうと、スパイクには専用の中敷きを敷く。

 競技復帰に支えとなったのは代表への強い思いだったに違いない。松葉杖をついていた時だというのに、7人制の岩渕健輔総監督は「代表に力を貸してほしい」と代表入りを打診してくれた。願ってもないオファーだった。

 7人制ラグビーが初の五輪競技として採用された2016年のリオ五輪は、同志社大から学生唯一のメンバー入りをめざしたが12人に残れず、サポート役に回った。「チームにコミットしようと思ったけど、悔しい部分が先に出ちゃって、まだまだ子どもだった」。ニュージーランドから金星を挙げるなど4位に躍進したチームを手放しで喜べなかった。

 8日に発表される日本代表に選ばれれば、20年の東京五輪に向けた戦いが本格化することになる。「ワクワクしている。W杯は世界のトップ選手と渡り合ういいステージになる」。雪辱の機会を心待ちにしている。(能田英二)