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 賃貸住宅建設大手の大東建託の神奈川県内の支店が、長時間労働をさせたとして労働基準監督署に是正勧告を受けた問題で、きっかけとなった20代の同社の元男性社員が3日、都内で記者会見した。過酷な労働や残業時間の「過少申告」が同社内で常態化している可能性があると指摘。「同じように悩んでいる人がたくさんいる」と話し、労働環境の改善を訴えた。

 男性が働いていた神奈川県内の支店では、労使協定(36協定)で残業時間の上限を原則月70時間と定めていた。しかし実際の残業時間は上限を超えており、個人加盟の労働組合「ブラック企業ユニオン」によると、昨年10月の残業時間は約97時間だったとみられる。しかし、70時間を超えて申告すると始末書を提出しなければならず、おさまるように実際より少ない残業時間を申告していたという。

 組合が大東建託に団体交渉を申し入れ、同社が男性が使っていた営業車の「運転日報」などを開示したことから実態に近い残業時間が判明した。

 会見で男性は、同社で地主らに賃貸アパート建設を勧める営業を担当していた昨年秋ごろの働きぶりについても語った。契約が取れない時期が続くと、月初の会議で「無実績で申し訳ありません」などと言わされ、自分がだめな理由や改善点をスピーチさせられた。契約を取れないほかの社員も同じ状況だったという。男性は「無実績である罪悪感を植え付けられた」と振り返り、業績へのプレッシャーから長時間働かざるを得なかったと証言した。

 この問題を受け、組合は「不動産・建築営業職のための労働相談ホットライン」を9、10両日の午後6時~同10時に開設する。大東建託元社員の男性も対応する。電話番号は0120・333・774。(大津智義)

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