複雑なまま世界を提示 是枝監督、現実の単純化に警鐘

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石飛徳樹
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 カンヌ国際映画祭是枝裕和監督の「万引き家族」が最高賞パルムドールを取った。社会の底辺で生きる一家の物語。アート系映画としては異例のヒットになっている。今回、是枝映画を初めて見た人も多いだろう。

 彼の映画を知るための最適な入門書は彼自身が著した『映画を撮りながら考えたこと』。1995年に「幻の光」でデビューした経緯から、その前のテレビドキュメンタリスト時代を含め、彼の仕事が語られている。

 「『幻の光』は、監督としては非常に反省の多い作品」と是枝は正直に書く。「DISTANCE」や「花よりもなほ」は「ちょっと頭で考えすぎていたかもしれない」。本書を読めばこうした反省も含めて、過去の映画がすべて、今回の受賞作に流れ込んでいることが分かる。

 「万引き家族」に流れ込んだ…

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