【動画】静岡県沼津市沖の海底で、アオリイカが産卵シーズンを迎えた=岡田和彦撮影
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 伊豆の海は、アオリイカの産卵シーズンだ。集団で産卵する習性から、海底には真っ白い卵塊が大きな房を作り、多くの命を育む。

 静岡県沼津市西浦平沢の平沢マリンセンターでは5月から、内浦漁業協同組合の組合員と協力して山から切り出したヤマモモの木を束ねて海底に沈めてきた。アオリイカが海藻の陰などに卵を産み付ける習性を利用した産卵床だ。朝倉一哉センター長によると、直後から産卵が始まり、水温の上昇と共に産卵する深度が深くなっているという。

 今、最も産卵が盛んなのは水深20メートル辺り。海底に沈めた漁具のロープに次々と産み付ける。卵は20センチほどの長さの卵塊になっており、産みたては純白で、やがて透き通ってくる。数え切れない卵塊が房のようになって流れに揺れている。

 約3週間で孵化(ふか)し、胴長約7ミリの大きさで海に飛び出す。1カ所に集中して産み付けるのは、子イカが生き残るための戦略だ。(文・写真 岡田和彦)