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受診遅れの死亡、経済理由が4例 福岡・佐賀で調査

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 福岡県民主医療機関連合会(県民医連)は6月29日、加盟する福岡、佐賀両県の27の医療施設を対象にした調査で、2017年に経済的理由で受診が遅れ死亡した事例が4件あったと発表した。いずれも独居男性で45~68歳。無職か非正規雇用で、健康保険証もなかった。

 55歳の無職男性は、ネットカフェなどで過ごすホームレス状態で、熱中症になり同年8月4日に入院。同月29日に転院したが、肺がんから転移した脳腫瘍(しゅよう)の影響で会話も難しく、9月25日に亡くなった。

 65歳の男性は、勤務先が倒産して無保険状態になり、土木作業員を9年続けたが、日給8300円から食事代と部屋代で2千円を引かれていたという。16年1月から自覚症状はあったが、やせて仕事ができなくなり、7月に行政に相談してようやく受診。既にステージ4の肺がんだった。68歳の男性は日雇い労働者で、月2万円の家賃を6カ月滞納し、家主が体調の異変に気付いて民生委員に連絡。救急病院に入院したが、18日後に膵臓(すいぞう)がんで亡くなった。

 県民医連は「健康保険料が払えない人や、自己負担が払えず受診しない人がいる」として、国保料などの減免の拡充や、公的医療機関での「無料低額診療」の実施を訴える。低所得者やホームレス、DV被害者などの医療費を無料か低額にする無料低額診療を行う医療機関は、民医連を中心に福岡県内に26施設あり、県のホームページでも紹介している。

 調査は全国で05年から毎年実施。17年の手遅れ事例は、全国では63件だった。

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