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 埼玉県は3日、特別養護老人ホーム(特養)の整備計画などを検証する県議会の特別委員会で、今後認可する特養について、10床をひとまとまりにして手厚い介護をする「ユニット型」と呼ばれる個室を実質減らす方針を示した。国はユニット型の整備を重視するが、自民党県議団の強い意向で県が方針転換した形だ。

 ユニット型は、居間を取り囲んで部屋を配置する形で、入居者が生活する。従来型の特養は、長い廊下の両側に部屋がある形で、ユニット型と比較して少ない介護職員で多くの入居者をみることができる。そのため、従来型は入居費用が低く抑えられ、ユニット型よりも従来型を希望する入居希望者が多いとの声が施設にはある。

 この日の特別委では、自民の委員から「ユニット型に空きが多く、実情に合っていない」「利用者の希望を無視して空床を作るのは本末転倒」といった指摘が続いた。江森光芳地域包括ケア局長が、「施設を整備する場所の入居希望者の経済状況などを把握し、従来型が必要と確認できれば認める」と答弁し、特養を整備する際はユニット型を基本とする方針を事実上転換した。県議会は2月定例会で、特養の新設にかかわる予算を凍結している。(松浦新