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 西日本の広い範囲が5日、激しい雨に見舞われたのは、東西に連なる梅雨前線が活発化したのが原因だ。梅雨前線は、日本付近を覆う北のオホーツク高気圧が南の太平洋高気圧へと入れ替わる時期に発生し、停滞する。今年は例年より太平洋高気圧が強まるのが早く、気象庁は6月29日に関東で梅雨明けしたとみられると発表した。その後、太平洋高気圧の勢いがやや衰え、梅雨前線が活発化。南からの暖かく湿った空気が、西日本に継続的に入りこみやすい状態になった。

 気象情報会社ウェザーニューズによると、梅雨の末期には、同様の気圧配置による大雨で、土石流などの被害が繰り返されている。1997年7月には九州、中国、中部地方で激しい雨が降り、島根県や広島県を中心に200カ所以上で山崩れなどが発生。鹿児島県出水市では土石流が起き、21人が死亡した。

 2012年7月には、九州北部で河川の氾濫(はんらん)や土石流が発生し、30人以上が亡くなった。

 気象庁によると、この気圧配置は8日ごろまで続き、近畿地方中部を中心に記録的な大雨になる恐れがある。浸水や洪水、土砂災害の危険度がさらに高まるとして、早めの安全対策を呼びかけている。

 土砂災害について同庁は、危険度を地図上で色分けして示した「土砂災害警戒判定メッシュ情報」をインターネットで公開している。

 雨量をもとに、5キロ四方ごとの土壌中の水分量を計算。基準量と比較し、危険度を10分ごとに5段階で判定している。

 大阪府北部の地震で揺れが強かった地域は、地盤が緩み、弱い雨でも土砂災害の恐れがある。このため、大阪府や京都府の一部地域については、発表基準を引き下げる運用をしている。気象庁の担当者は「(極めて危険な状態を示す)濃い紫色の場所は、いつ災害が起きてもおかしくない。気象情報などとともに、この情報を避難の判断に活用してほしい」と話す。

 釜井俊孝・京都大防災研究所教授(応用地質学)は「時間雨量が50ミリを超えたり、観測史上最高の雨量になったりしたら、注意してほしい。特に、過去に土砂災害が発生した場所やその周辺は危険度が高い。斜面から茶色く濁った水が出てきたり、妙な音がしたりした場合は、積極的に避難してほしい」と話す。(鈴木智之、瀬川茂子)