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 横綱稀勢の里の休場が決まった大相撲名古屋場所(8日初日、ドルフィンズアリーナ)。主役は新大関栃ノ心だ。優勝すれば、文句なしで秋場所に綱とりがかかる。今年3場所で計37勝8敗と強さが際立つが、今場所は不安も漂う。

 2日、栃ノ心は関脇御嶽海のいる出羽海部屋に出稽古。同部屋の栃煌山、碧山も交えた稽古で圧倒したものの、先場所終盤にけがした右手首を再び痛め、顔をしかめる場面があった。

 スポーツキャスターの舞の海さん(元小結)は、右手首の影響を心配した。「最近は突っ張りを生かしてから(得意の)右四つに組めていた。手首が痛いと突っ張れず、相撲の幅が狭くなる。右を差し負けると両差しを許すことになる」

 右差し、左上手の形なら横綱とも渡り合える栃ノ心。だが右を使えず、すぐに左上手を狙う攻撃に絞られれば、甘い右を相手に攻められる恐れがある、という見方だ。翌3日、豪栄道、高安の先輩大関との稽古では計4勝7敗と苦しんだ。初日に勢、2日目は千代の国の挑戦を受ける。

 3場所連続優勝を狙う鶴竜、4場所ぶりの賜杯(しはい)を狙う白鵬は調整が順調。ともにカド番の豪栄道と高安、「次の世代」のリーダー格として期待の高い逸ノ城と御嶽海の両関脇は存在感を示したい。三役経験者でひざのけがで十両に落ちていた西前頭11枚目の22歳、阿武咲も暴れてくれそうだ。(鈴木健輔)