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 81年前の7月29日、中国・北京近くの小都市・通州で、日本人と朝鮮人の居留民200人以上が中国人部隊の保安隊に殺害された。「通州事件」は当時、日本国内の反中感情をあおり、軍部への支持を決定づけたと言われる。いまも「中国人による残虐行為」として右派に言及されるが、肉親を亡くした姉妹は「憎しみをあおり立てるのは意味がない」と語る。

 櫛渕久子さん(90)=大津市=と鈴木節子さん(84)=東京都足立区。開業医をしていた父・鈴木郁太郎さん(当時35)と看護師をしていた母茂子さん(同31)、妹の紀子さん(同1)が事件で殺された。

 節子さんは当時3歳。後から聞いた話では、住み込みで仕事をしていた中国人看護師の可鳳岐(コーフォンチー)さんが保安隊に手をかけられた節子さんを「私の子です」と言って奪い返し、命がけで守ってくれたという。

 可さんと手をつなぎ、何日も身…

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