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 文部科学省の私立大学支援事業をめぐる汚職事件で、受託収賄容疑で逮捕された前科学技術・学術政策局長の佐野太容疑者(58)が東京医科大学側に対し、同事業の申請書類の書き方を指南していたことが、関係者への取材でわかった。東京地検特捜部は、この行為が佐野前局長による大学側への便宜供与だった疑いがあるとみて調べている。

 佐野前局長は2017年5月、同大の臼井正彦理事長(77)から「私立大学研究ブランディング事業」の対象校に選ぶよう頼まれ、その見返りに今年2月の一般入試で自分の子の点数を加算させ、合格させてもらったとして逮捕された。

 文科省によると、同事業は全学的な独自色を打ち出そうとする大学を支援するもの。申請には、自校をブランド化するための取り組みや目的などを記した申請書類が必要で、有識者らが書面審査を通じて対象校を選んでいるという。

 関係者によると、佐野前局長は17年5月に臼井理事長から対象校に選ぶよう頼まれた後、申請書提出の期限だった同年6月までに、選定されやすいよう申請書の作成方法をアドバイスしたという。同大は16年度に応募して落選。同じテーマで17年度も申請したが、指南を受けて、対象校に選ばれ、3500万円の補助を受けた。

 不正を手助けしたとして受託収賄の幇助(ほうじょ)容疑で逮捕された会社役員の谷口浩司容疑者(47)は「申請の助言をするよう前局長に相談していないし、子の受験についても知らない」と容疑を否認しているという。