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 梅雨前線の影響で、5日から県内に断続的に降り続けた雨は、県内各地で土砂崩れを引き起こした。7日には家屋の倒壊や流失が相次ぎ、3人が亡くなった。雨はおさまったが道路は寸断され、鉄道も一部は再開の見通しが立っていない。

 山口県などによると、5日未明から6日朝にかけて全19市町で大雨警報が発令され、6日早朝から夕刻にかけて全市町に土砂災害警戒情報が発表された。

 5日午前0時から7日午後3時までの総雨量は下松市で478ミリ、岩国市玖珂町で467ミリを観測した。同市川西では7日午前5時10分までの24時間降水量が343ミリと、観測史上最多を記録した。

 同市周東町では家屋に土砂が流れ込むなどして、上須通地区の70代女性1人と獺越(おそごえ)地区の80代男性1人が亡くなった。また、周南市樋口でも土砂崩れで住宅が倒壊し、60代女性1人が亡くなった。

 県や岩国市によると、7日午後7時現在で大雨災害による県内の人的被害は死者3人、負傷者9人で、家屋の被害は全壊7棟、一部損壊5棟があったという。 中国電力によると6日午後4時半から県内では延べ約1万7600戸が停電し、7日午後8時現在、岩国市で約530戸、周南市で約220戸、周防大島町で約130戸、光市で6戸の停電が続いている。

 JR西日本の県内すべての在来線が7日、運休した。8日は、山陽線の一部(新山口―下関間)と山陰線、宇部線、小野田線が運転を再開するが、新山口以東の山陽線と美祢線、岩徳線が運休し、再開の見通しはたっていない。第三セクターの錦川鉄道も運休が続き、再開のめどはついていないという。

家や電柱 川に押し流され

 岩国市周東町の上須通地区。家屋に土砂が流れ込み、女性1人が亡くなった現場近くでは、道路が崩れ、大木が倒れていた。近くに住む女性(82)は「ここに住んで60年。こんなことは一度もなかった」と不安そうに話した。

 その北側の獺越地区。土砂やがれきの下敷きになり男性が亡くなった道路の近くでは、7日早朝、民家が土砂に流された。住民は無事救助された。道路のそばを流れる川には、押し流された家のがれきや電柱が見えた。

 「ご近所が大変なことになった」。土砂崩れで住宅が倒壊した、周南市樋口。同じ集落に暮らす浅弘勇さん(77)は、住宅のすぐそばに住む女性から7日午前3時過ぎに電話を受けた。

 その2時間前から激しい雨が降っていた。すぐに家を飛び出した。冠水した道路をヒザまで水につかり、懸命に歩いた。女性の家には、倒壊した住宅から逃れてきた男性1人がいた。手当てを受け、救急車の到着を待っていたという。浅弘さんは「不安で一睡もできなかった」と話した。

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