【動画】長良川の可動式の壁、14年ぶり完全閉鎖=板倉吉延撮影
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 岐阜市の長良川に架かる長良橋付近で8日未明、橋の両岸にある陸閘(りっこう)が閉じられた。陸閘は、川の水があふれて市街地に流れ込むのを防ぐ可動式の壁で、国土交通省木曽川上流河川事務所によると、訓練以外で完全に閉じられたのは2004年10月の台風23号による大雨以来、14年ぶりという。

 活発化した梅雨前線の影響で、岐阜県内では断続的に雨が降り続いており、長良川の上流の同県郡上市などに数十年に一度の災害に警戒を呼びかける「大雨特別警報」が出された。

 8日午前0時過ぎ、橋の南側(長良川左岸)の大宮陸閘では、東西に2門ある長さ25メートル、高さ3・17メートルの門が電動で徐々に閉じられた。警告音を鳴らしながら、ゆっくりとした速度で国道256号の中央に向かってせり出し、残り数十センチになると、水防団員らが手動で門を閉じた。午前0時30分ごろには橋北側(右岸)の長良陸閘と合わせて完全に閉じた。

 陸閘の閉鎖作業にあたった金華水防団の倉地信也団長(59)は「連日水位が上がっていた。これだけ水位が上がりやすくなった状態は初めての経験で、驚いている。被害が出ないといいが」と話した。

 岐阜市は8日午前0時、付近の住民689世帯1508人に避難勧告を出した。橋付近では閉鎖の様子を住民らが見守り、周囲には避難勧告の発令をスマホに知らせるエリアメールの警告音が鳴り響いていた。(板倉吉延)