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 (8日、高校野球北埼玉大会、越谷北11―1越谷総合)

 2年生だった昨夏、部員不足のため左利きなのに三塁を守った選手が、今夏は捕手の練習もして、正規部員唯一の3年生としてチームを引っ張った。越谷総合の小林虎珠郎主将。8日の越谷北戦では一塁手として出場、試合はコールド負けだったが、野球のセオリーとは外れた取り組みを「一つ一つ固めていけば、できることはある」と振り返った。

 チームは昨夏同様、部員不足だった。今春時点で選手は小林ともう一人の計2人だけ。そこに1年生が6人入部し、大会前に陸上部、アウトドア部、演劇部、放送映像技術部の4人が急きょ加わり12人になった。

 昨夏と同じ三塁だけでなく、捕手での出場も想定して練習していた。しかし、「助っ人に危険なポジションを任せられない」と三塁に回った昨夏と違い、今夏はチームメートに三塁を任せられた。大会直前に、左利きでも問題ない一塁手になった。

 敗戦にも涙はなかった。「この場に出られて、みんなに感謝しています」。小学生で野球を始めたが、中学ではチームに所属しなかった。だけど野球が好きで、高校ではもう一度野球に戻ると決めていた。「高校でも、やめたくなったことはある。でも、途中でやめたら何も残らない気がした」

 自分の決めたことをやりきった2年半を振り返り、「1年生のころに比べれば物おじしなくなったと思う」と成長を実感していた。=越谷市民(坂名信行)