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 愛媛県南部の山あいにある愛媛県西予市野村町は7日、河川の水流が堤防を越えて逃げ遅れた5人が亡くなった。8日、住民らは雨が降る中、押し寄せたがれきの後片付けに追われた。氾濫(はんらん)した肱川の河川敷には仮設のがれき置き場が置かれ、がれきを積んだ車が何度も行き交った。

 肱川沿いに住む会社員の富城健二さん(55)は、肱川が氾濫し、水が迫ってくるのを自宅から見た。

 「嫁が避難のために車に乗ろうとしたときに水が来て、車が浮いた。みるみるうちに階段まで水が入ってきて、屋根に上った。4時間ほど屋根の上にいたと思う。決壊してから水が来るまであっという間だった」と振り返った。

 肱川近くに住む女性(75)は「町全体が中国の黄河のようだった。いつもは聞こえるダムの放水のサイレンの音や避難指示のアナウンスが、雨にかき消されて全く聞こえなかった」と話した。