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 岐阜県も記録的な豪雨に見舞われ、7日に発表された大雨特別警報は8日未明にかけて岐阜市など16市町村に拡大した。8日午後2時過ぎにすべて解除されたが、県内では9日昼までに1人が死亡、3人がけがをした。

 岐阜県のまとめによると、9日午前8時半現在、今回の大雨で1人が死亡、3人が重軽傷。住宅被害は関市などを中心に床上浸水が234件、床下浸水が261件に上った。

 関市上之保(かみのほ)地区では8日未明、長良川支流の津保川が氾濫(はんらん)し、住宅が浸水した。用水路に落ちた軽乗用車から、近くに住む会社員河合瑞夫さん(60)が見つかり、死亡が確認された。また、60代の女性が足首を骨折した。電柱が倒れて停電も発生した。

 岐阜市では8日未明、長良川の水位が上昇し、河川の水が市街地に流れ込むのを防ぐ「陸閘(りっこう)」が同日朝まで閉じられた。市内では7日夜、長良川左岸を歩いていた男性(37)が雷に打たれて重傷を負った。

 浸水被害に見舞われた関市上之保地区では、9日朝から片付け作業が本格化した。住民らは自宅の中に残った泥をかきだしたり、重機を使ってピアノなどの家財道具を片付けたりした。

 栗田美津子さん(75)はホースの水で泥を洗い流していた。家具などは流されたり、使えなくなったりしたが、家族写真を周囲の人が見つけてくれたという。「写真だけでも残ってくれてよかった」

 郡上市和良町沢ではこの大雨で、和良川沿いの土地が濁流にえぐられて約200メートルにわたって崩落した。施設の基礎がむき出しになった県北西部地域医療センター国保和良診療所は、9日朝から近くの別の施設で診療を始めた。近所の女性(77)は「建物が落ちやしないかと心配。ただ、みんなが無事で本当によかった」と話した。

 下呂市によると、国道41号が土砂崩れのため寸断されるなどして、9日朝の時点で市南部の293世帯839人の孤立状態が続いている。市によると、行方不明者の情報などは入っていない。

 JR東海によると、飛驒市宮川町のJR高山線の坂上―打保間などに土砂が流入したため、同線の美濃太田(岐阜県美濃加茂市)―猪谷(富山市)間で運転を見合わせている。

 中日本高速道路によると、高山市清見町の東海北陸道荘川インターチェンジ(IC)―飛驒清見IC間で山肌ののり面のコンクリートがはがれ、通行止めが続いている。