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 豪雨の被害が大きい広島県内では、スーパーやコンビニなどが品薄になり、日常生活にも大きな影響が出ている。物流の混乱は、広島製商品にも影を落とす。

 中国地方が地盤のコンビニ「ポプラ」(広島市)は広島県府中町の店に土砂が入るなど、同県内の4店舗で営業ができないでいる。イズミ(広島市)が展開する、広島県呉市のスーパー「ゆめマート安浦」も店が浸水し、営業を休止している。

 大雨の被害が少なかった広島市中心部でも、スーパーやコンビニの棚から、水やパンなどの食料品が品薄になる店も出ている。備蓄のために大量購入する人も多いという。

 飲食チェーンの一部店舗では、品薄を伝える紙を店の入り口に貼りだしたり、24時間営業をやめたりしている。

 中四国で96店舗を展開しているスーパーのフジ(松山市)は、豪雨の影響で配送に遅れが生じている。高速道路や一般道路の通行止めにより、通常のルートを迂回(うかい)しなければならない地域があるほか、広島県東広島市にある物流拠点にドライバーが出勤できず配送の便数が減っているためだという。

 広島には、全国各地や関西に出荷される製品も多く、交通の停滞が出荷を妨げている。

 ヨーグルトなどの乳製品を製造販売しているチチヤス(広島県廿日市市)は、名古屋以西の地域にヨーグルトなどを供給している本社工場(同)の生産設備に被害はなかったが、中国道など最寄りの高速道路が通行止めになった影響で8日まで、関西方面のスーパーなどへの配送に影響が出た。

 徐々に高速道の通行可能地域が広がっているため、「出荷準備はできているため、徐々に通常通りの配送に戻る見込み」(担当者)だ。今のところ、店舗の商品が品薄になったなどの報告は入っていないという。

 ベーカリー大手のアンデルセングループ(広島市)は、傘下のタカキベーカリーの広島や岡山の工場に大きな被害はなかった。ただ、交通網が滞っているため、スーパーやコンビニへの納品に影響が出始めている。

 ジャム大手のアヲハタ(広島県竹原市)は10日まで、竹原市内にあるジャム工場の生産を停止する。工場に大きな被害はないが、道路の通行止めなどにより従業員が出社できなかったり、複数の従業員の自宅が被災したりしているため。

 精米機大手のサタケ(広島県東広島市)は9日、本社を臨時休業にした。本社に大きな被害はなかったが、周囲の橋が壊れるなどして、従業員の通勤が難しいと判断した。(近藤郷平、久保田侑暉、辻森尚仁)