【動画】広島市の土石流被害の現場で「まさ土」について解説する京都大防災研究所の竹林洋史准教授=鈴木智之撮影
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 西日本豪雨による土砂災害の状況を9日、京都大防災研究所の竹林洋史准教授(河川工学)が広島県内で調査した。土石流が発生した広島市の現場では、花崗岩(かこうがん)が風化して細かくなった「まさ土(ど)」を含んだ土砂が広範囲に流れ込んでいた。

 まさ土は粒径が小さく、遠くに流れ出やすい。竹林さんによると、広島県や山口県は花崗岩が多い。竹林さんは「まさ土は2014年の広島豪雨災害でも、被害の範囲が拡大する一因になった」と指摘した。

 広島市安佐北区の土石流現場では、沢から流れてきた大量の土砂が民家をなぎ倒したり、太い流木が窓を貫いたりしていた。

 水を含んだまさ土は軟らかく、沼地のように広がっている。住民らは、シャベルや重機で土砂を取り除く作業に追われていた。近くに住む男性(66)によると、6日夜に「ドドド、ガタガタ」という音がし、あっという間に流木とともに大量の土砂が押し寄せたという。周辺の住宅街近くには、直径が1メートル近い花崗岩も流れ着いていた。

 竹林さんはドローンを使って上空から土砂の状態を撮影。「調査したデータをもとに今後、発生した土石流の規模や移動速度などを解析したい」と話した。(鈴木智之)