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 日産自動車は9日、完成した車の排ガスや燃費を確認する検査で、2013年以降、ノートなど19車種1171台分の測定データを改ざんしていたと発表した。不正は国内全6工場のうち5工場で発覚した。日産では昨年、無資格者による完成検査が発覚し、国土交通省から昨年9月と今年3月に業務改善指示を受けていた。

 今回新たに見つかった不正も、出荷前に車の性能をチェックする「完成検査」の一部。排ガスや燃費性能を100台に1台の割合で調べる「抜き取り検査」という工程で起きた。

 発表によると、13年4月~18年6月、栃木、追浜、日産車体九州、日産車体湘南、オートワークス京都の5工場で排気成分などの測定値を都合よく書き換えていたほか、湿度などの検査条件が法定基準を満たしていないのに、満たしていたように報告書を改ざんしたケースもあった。同種の不正がスバルで見つかったことなどを受けて同社でも調査し、6月に発覚した。

 検査データが改ざんされたのはノートやスカイライン、マーチなど19車種1171台。データを確認できた全2187台のうち過半数で不正があった計算になる。日産はこの日の会見で、5工場で計10人が不正に関与し上司は把握していなかったようだと説明。多少なら書き換えても問題ないと現場が判断したと推定される、とも述べた。

 完成検査はメーカーが国への届け出通りの性能で車を製造しているかを確かめるもので、国の認証の基礎となる。測定値が設計上の性能からずれれば出荷ができなくなることもあるが、日産は今回について、カタログの性能を覆すようなずれはないとしている。

 横浜市の日産本社で会見した山内康裕・チーフコンペティティブオフィサー(CCO)は、「再発防止策を進める中でこうした事案が発覚し申し訳ない」と謝罪。同社は外部の法律事務所に調査を依頼し、動機など不正に至った詳細を解明し、1カ月後をめどに結果を公表するとしている。(伊藤嘉孝、木村聡史)