「強い人間ではない、弱い」 加藤剛さん、最後の舞台前

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山根由起子
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 80歳で亡くなった俳優の加藤剛さん。最後の舞台となったのは2016年、俳優座の「先生のオリザニン」だった。公演前の朝日新聞のインタビューでは、芝居への尽きない情熱や平和への思いを語っていた。

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 デビューから約55年。でも、これでできた、よかったと思うことはなかなかない。なかなか思うようにはいかない。その人物が生きているように表現するのは大変なことですよ。

 (時代劇ドラマ「大岡越前」のような清廉潔白なイメージがあるのは)そういう役が多かったもんですから。そういう人じゃないかと思われるんですが、強い人間でもないし、弱いんです。あこがれますけどね、正義感の強い人物に。

 一番最初に出会ったのは、テレビドラマ「人間の条件」(1962年)の梶(戦争を憎みながら巻き込まれていく男性の役)。戦争の巨大なメカニズムの中で自分の良心をいかに貫いて生きるか、苦しみ続けて一生を終えた。出会いがそういう役だったから、後々の役にも影響していると思いますね。

 ヒューマニズムは、俳優座の…

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