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 福岡県鞍手町が発注した下水道事業をめぐる官製談合事件で、県警に逮捕された業者側が、同町長の徳島真次容疑者(58)に最低制限価格などの情報を漏らすよう働きかけたと供述していることが10日、捜査関係者への取材でわかった。県警は同日、町役場を家宅捜索した。

 官製談合防止法違反の疑いなどで逮捕されたのは徳島町長のほか、いずれも北九州市の測量設計会社「日興コンサルタント」社員の福本博文(59)=鞍手町室木=と、「太平設計」役員の池田啓幸(57)=福岡県遠賀町=の両容疑者。

 捜査2課によると、徳島町長は下水道事業に絡む二つの実施設計を巡り、非公表の最低制限価格や予定価格を両容疑者と事前に共有し、2015年7月の指名競争入札でそれぞれ落札させた疑いがある。いずれの落札額も最低制限価格に近い金額だったという。

 鞍手町によると、太平設計が1945万円で落札した入札には7社が参加。次点の日興コンサルタントとの差は19万4千円だった。一方、日興コンサルタントが1402万4千円で落札した入札にも同じ7社が参加。うち1395万円を入札した太平設計だけが最低制限価格を下回っていた。

 設計業務は資材費などがほとんどかからないため、最低制限価格に近い安値でも一定の利益が得られると考えていたとみて、県警が動機を調べている。(枝松佑樹、小田健司)