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 高校野球で全国に15校しかない第1回から地方大会に出場を続ける皆勤校の一つ、西京が3年ぶりに京都大会の初戦を突破した。

 10日にあった1回戦。西京は莵道に、7―3で競り勝った。わかさ京都スタジアムに校歌が響く。OBも見守る一塁側スタンドに、選手たちが駆け出す。ひときわうれしそうだったのが、主将の田中優平(3年)だ。

 前身の京都一商時代には選抜大会の優勝も経験し、西京商に名前が変わった後も、全国大会に顔を出してきた古豪。だが、夏の全国選手権は第30回大会(1948年)に出場したのを最後に、縁がない。

 田中も入学するまで、そんな歴史を知らなかった。いまは難関国公立大を目指す生徒が集まる進学校。平日の練習時間は1時間半に限られ、他部と共用のグラウンドは内野部分しか使えない。京都大の法学部を志望する田中は、帰宅後の2時間の勉強を欠かさない。甲子園は遠い存在になっていた。

 朗報が届いたのは、5月上旬の昼休み。練習メニューを聞きにいくと、奥村昌一監督から、「甲子園、決まったぞ」。思わず、「えっ?」と固まった。第100回を迎える大会の記念行事として、皆勤校の主将が甲子園の開会式で入場行進することに。「うれしかったけど、監督に(行事を知らせる)紙を見せてもらうまで、信じられなかった」と、苦笑いで振り返る。

 ただ、同時に複雑な気持ちもわいた。「甲子園を歩くなら、仲間全員と歩きたい」。それから、自宅で日課にしている素振りに一層力を込めてきた。

 迎えた初戦は2番中堅で先発。一回に安打を放って先制の本塁を踏んだ。3年ぶりの夏の白星に貢献し、「このあとも、一戦一戦、がんばります。やっぱりみんなで甲子園に行きたいんで」。田中の願いをかなえるための戦いは続く。=わかさ京都(小俣勇貴

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