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 過激派組織「イスラム国」(IS)の恐怖支配から解放され、10日で1年となったイラク北部モスルで、戦闘で殺されたり、行方不明になったりしたIS戦闘員らの子どもたちに手を差し伸べる人たちがいる。社会の差別と戦いながら、ISの孤児を我が子のように育てている。

 「ママ、携帯電話が欲しいよ」。2日、モスル東部にある公立孤児院。モスルがあるニナワ州の女性子ども局長スケイナ・ムハンマドさん(47)が訪れると、女児(11)が駆け寄って抱きついた。

 孤児院は1月に開設された。生後1カ月~18歳の孤児40人のほとんどは、親がISの戦闘員かメンバーだという。2階建てで食堂や滑り台を備えた遊戯室もある。スケイナさんは施設開設の責任者で、施設に通い、親族を捜したり、学校に通えるよう教育当局に掛け合ったりして、孤児を支えている。

「なぜ助ける」非難も

 モスルが解放された昨年7月以降、州で孤児救済を担当するスケイナさんの元に、軍や警察はISの孤児を連れてくるようになった。スケイナさんはISの孤児のため、空き家やボランティアを探したり、資金を集めたりして、孤児院開設に奔走。住民からは「我々を苦しめたISの子どもたちをなぜ助けるんだ」と何度も非難された。

 イラクでは2003年のイラク戦争後、国内多数派のイスラム教シーア派が主導する政権になり、少数派のスンニ派は冷遇された。その結果、宗派対立が深まり、シーア派を敵視するスンニ派のISの台頭につながった。スケイナさんはシーア派で、「宗派対立を乗り越えるため、親がISだった孤児を私たちは受け入れなければならない。この子たちをイラクの和解の象徴にしたい」と話す。

■ISの洗脳解く…

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