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 第100回全国高校野球選手権記念山梨大会(朝日新聞社、県高野連主催)の2回戦4試合が11日、甲府市の山日YBS球場と富士吉田市の北麓(ほくろく)球場であり、上野原が都留興譲館に九回逆転勝ちし、3回戦に進んだ。昨年準優勝の東海大甲府は七回コールド勝ち。シード校の甲府城西も北杜を破った。山日YBS球場で予定されていた甲府昭和と笛吹の対戦は雨で中止となり、12日の同球場第3試合に延期となった。

「公式戦1勝」後輩に期待 北杜 生出和大選手

 北杜打線は三回まで甲府城西の広瀬綾斗投手(3年)に無安打に封じられていた。変化球と直球を織り交ぜた投球に手が出ず、二回から三回にかけて4者連続三振を喫する。

 四回1死、4番の生出(おいで)和大選手(3年)に打席が回ってきた。実は公式戦でヒットを打ったことがない。「最後の大会、絶対打ってやる」。気持ちを奮い立たせ、初球の直球を振り抜いた。左前にはじき返し、チーム初安打となった。

 出塁すると意欲が出た。けんせい球を投げられたが、二盗を試みる。回り込むように二塁に手で触れ、盗塁に成功。続く松本巧選手(2年)の適時打でかえり1点。さらに伊藤友希選手(2年)の適時二塁打で同点に追いついた。

 選手15人のうち3年は生出と赤岡真人主将、小林和哉選手の3人だけ。「全員が主将になったつもりでやろう」。3人で役割を分担し、後輩たちを指導。夏に向けて準備をしてきた。

 追いついた直後に3点を奪われたが、六回から小林が登板。3イニングで4安打されながら要所を締め、追加点を許さなかった。

 3点差で迎えた九回、先頭打者は生出。「後悔だけはするな」。ベンチから聞こえた声に勇気づけられ、フルスイング。打球は二塁手へのファウルフライに終わった。

 3年は公式戦未勝利で高校野球を終える。「成長した姿を見たい」。生出は後輩が「公式戦1勝」を果たす日を楽しみにしている。(市川由佳子)

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