フランス、変幻自在の戦い 強みは骨太のセンターライン

河野正樹
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(10日、フランス1―0ベルギー ワールドカップ準決勝)

 フランスは変幻自在に戦い方を使い分けている。

 決勝トーナメント(T)では、アルゼンチンを打ち合いの末に下し、ウルグアイ戦では相手のエースに仕事をさせずに逃げ切った。

 そして、決勝進出がかかる一戦。下手に積極的に攻めて失敗し、試合の流れを失いたくない。フランスが重視したのは守備だった。「ベルギーの力強い攻撃を考えればまず守備を固める。守備重視をポジティブに捉えている」。フランスのデシャン監督の考え方だ。

 センターバックのDFバランとDFウンティティは、それぞれスペイン1部の強豪レアル・マドリードバルセロナで先発を張る。DFラインだけでなく、MFカンテは中盤の底でピンチの芽を摘み取り、FWジルーは前線からの守備を全くいとわない。この骨太のセンターラインの存在こそが、フランスの強みでもある。

 今大会最多14得点を誇るベルギーの攻撃をどう封じたのかは、数字に如実に表れた。ベルギーのボール支配率は60%だが、シュートはフランスの半分以下の9本。特にベルギーのFWルカクには、バランが必ず体を寄せてシュート1本に抑えた。無失点の勝利に、「試合をコントロールするのは難しかったが、良い守備ができた」とウンティティは手応えを感じた。

 相手に応じて臨機応変に対応してきたフランスだが、土台となるのが守り。「大きな大会で成功するには、基盤、特に強固な守備が必要だ」とGKロリスは語る。この日の勝利で手に入れた自信が、20年ぶりの優勝に向けた大きな収穫となった。河野正樹