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 西日本豪雨による被害で岐阜県の飛驒地方を貫くJR高山線の一部不通が続いている。沿線は高山や下呂温泉といった有数の観光地を抱えており、14日からの3連休や夏休みの時期を控え、地元では影響が長期化する不安が高まっている。

 JR東海道線の岐阜駅から下呂、高山を経由して富山駅まで結ぶ高山線は、計22カ所で土砂流入や盛り土の崩壊といった被害を受けた。14日に飛驒古川―坂上間がダイヤを変更して復旧する予定だが、飛驒金山―下呂間と坂上―猪谷間は再開のめどが立っていない。名古屋駅と飛驒方面を結ぶJRの特急「ワイドビューひだ」も全区間運休が続く。

 観光施設約70軒が加盟する飛驒高山旅館ホテル協同組合によると、3連休が始まる14日は元々、ほぼすべての施設で満室だったが、キャンセルが相次いでいるという。組合幹部は「『ひだ』運休の影響が大きく、大きな痛手」と話し、「高速道路の復旧は進んでいるのでバスなどで来てほしい」としている。

 外国人客は「ひだ」を利用することが多く、交通機関の運行情報を得るのは日本人客に比べれば容易ではない。外国人客の利用が多い高山市の旅館「寿美吉(すみよし)」の南恒伊(つねただ)さんは「宿泊直前の取り消しも多いが、キャンセル料もいただきにくい」と話す。

 下呂温泉では、宿泊客の約2割がJRを利用するため、「ひだ」運休に対応して、下呂市や観光関係者が下呂とJR中央線中津川駅とを結ぶ貸し切りバスを14日から走らせる。予約制で下呂温泉旅館協同組合に加盟する旅館の宿泊客が対象だ。料金は片道2千円。当面1日2往復を予定しているという。予約は乗車前日の午前11時までに宿泊先か組合(0576・25・2541)へ。(永持裕紀)