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 赤ちゃんの授乳は、被災時はどうすればいいのか。西日本豪雨では、断水などで授乳中の衛生面が気がかりな人たちもいる。一般社団法人「日本母乳の会」にアドバイスを聞いた。

 同会理事で大阪市立十三市民病院の平林円(まどか)小児科部長(60)によると、お風呂に入れなくても水にぬらしたタオルで乳頭をぬぐい、汗を流せれば大丈夫だという。ごしごしこすったり、アルコール消毒したりすることも不要だ。

 ストレスなどで母乳の出が悪くなっても一過性で、水分をしっかり取りながら吸わせていると出るようになってくる。おっぱいを吸わせるのは、赤ちゃんもお母さんもリラックスする効果もあるという。赤ちゃんがしっかり飲めているか気になる人も多いが、「おしっこが出ていれば、ある程度飲めているということ。心配しすぎないで」。

 哺乳瓶を使っているが洗浄できないときは、使い捨ての紙コップで飲ませる方法をすすめる。

 赤ちゃんが完全に目覚めている状態で、ひざに座らせ、縦抱きにする。コップを下唇に軽く触れるようにあてる。ミルクが赤ちゃんの唇に触れるようにコップをゆっくり傾ける。ミルクが唇に触れると赤ちゃんは自分ですすって飲む。

 このとき、口の中にミルクを注いではいけない。呼吸を調整するため、ときどき休む。赤ちゃんは満ち足りると口を閉じ、それ以上飲もうとしなくなる。「赤ちゃんはコップからでも上手に飲むので安心して」

 また、平林さんは「何に困っているか、声を上げることも大切です。例えば避難所に授乳室がほしいなど、巡回してきた助産師さんや保健師さん、避難所の管理者などに伝えてほしいし、周りの人も気遣ってあげてほしい」と呼びかけている。(山田佳奈)