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 受動喫煙対策を強化する改正健康増進法案が、今週中に成立する公算が大きい。施行後は、多くの人が利用する施設内は基本的にたばこを吸えなくなる。喫煙客が多いパチンコ店も例外ではない。まだわずかだが、禁煙にする店もじわりと増えている。

 栃木県日光市にある「ダイナム信頼の森栃木日光大沢店」。2010年の開店時から禁煙で、仕切られた部屋だけで喫煙できる。

 常連の50代の主婦は「たばこの煙がモクモクな従来のイメージとはまったく違い、空気がきれい」と話す。2年前までは家から車で5分の喫煙できる店に通っていたが、「たばこの臭いが髪や服に付くのが嫌だった。今後は煙を気にせず、お店を選べる」。週5日ほど訪れる喫煙者の男性(22)は、約1時間おきに喫煙室に入る。別の店でたばこを吸いながらパチンコをし、近くの客に嫌がられた経験がある。「自分の煙が他人の迷惑になっていないか気にしてしまう。喫煙室で吸うほうが他人を気にせず、気分転換にもなる」と話す。

 ダイナムは全国406店舗のうち26店舗を禁煙とし、喫煙のための部屋を設ける。喫煙できる店に比べて固定客の割合が高く、昨年12月に禁煙とした店舗の客数は、禁煙化の前後でほぼ変わっていないという。喫煙を認めている店舗は、法改正されれば、既存の休憩室を喫煙室に転用するなどして対応する。同社広報は「法改正で一時的に客が離れても、『たばこ臭い』イメージが払拭(ふっしょく)され、若い人や女性客が増えると予想している。従業員の受動喫煙の防止にもなる」としている。

 「たばことパチンコはセット。吸えなくなったらイライラする。禁煙になればもうパチンコには行かないね」。喫煙できる東京都大田区の「マルハン蒲田駅東店」に週3日来店するという男性会社員(56)はパチンコ台の前でたばこの火を消すと、嘆いた。

 改正法が20年4月に全面施行されれば、どのパチンコ店も禁煙になり、喫煙専用室内でだけたばこを吸うことができるようになる。喫煙室を設ける方針という久保田政店長は「喫煙者の来店は減るかもしれないが、非喫煙者の来店の増加も期待でき、トータルで大きな影響はないと思う。すべての店が禁煙になるので、喫煙客は喫煙室で吸うのに慣れてくれるはず」と話す。

 マルハンの全国321店の大半…

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